無料版と有料版の生成AI、小さな会社の使い分け基準を解説のアイキャッチ画像

「有料プランに入っているから、入力した内容はAIの学習に使われない」。そう思っている経営者の方は多いのではないでしょうか。実は、ここが一番の思い込みです。

2026年10月にChatGPT・Claude・Gemini・Microsoft Copilotの公式ヘルプとプライバシーポリシーを確認したところ、学習に使われるかどうかの分かれ目は「無料か有料か」ではなく「個人向けプランか、法人向けプランか」でした。個人向けなら、有料プランでも、設定を変えない限り学習に使われる場合があります。

この記事では、サービスごとの扱いと設定の止め方、当社のアカウントで実際に確かめた画面、小さな会社での線引きの決め方をまとめます。

結論:分かれ目は「個人向けか、法人向けか」

パソコンで生成AIの設定を確認する経営者のイラスト

サービス別の早見表(2026年10月6日確認)

サービス個人向けプラン(無料・有料とも)法人向けプラン・API
ChatGPT設定をオフにしない限り、会話が学習に使われる場合がある(Free・Plus・Proとも)Business・Enterprise・Edu・APIは、初期設定では学習に使われない
Claude「AIモデルの改善」の設定がオンなら学習に使われる場合がある(Free・Pro・Max)Team・Enterprise・APIは、初期設定では学習に使われない
Geminiアクティビティの保存がオンなら、モデルの改善(学習を含む)に使われる場合がある。人によるレビューもありうるGoogle Workspaceの対象エディションは、許可なく学習に使われず、人のレビューもない
Microsoft Copilotオプトアウトしない限り、学習に使われる場合がある(Microsoft 365 Personal/Familyの契約者などを除く)Microsoft 365 Copilot(組織のアカウント)は、基盤モデルの学習に使われない

※各社の公式ヘルプ・プライバシーポリシーの記載に基づく(出典は記事末尾)。内容は予告なく変わるため、契約前に必ず最新の公式情報を確認してください。

「有料なら安心」が危ない理由

個人向けの有料プラン(ChatGPT Plus、Claude Pro など)は、使える回数や機能が増えるプランです。データの扱いは、基本的に無料版と同じ「個人向け」の規約で決まります。社員が自分のクレジットカードで有料プランに入っていても、会社の情報を守る仕組みが付いてくるわけではありません。

当社のアカウントで実際に確かめた

説明だけでは実感がわかないので、当社が情報発信用に使っている端末(Androidタブレット)で、各アプリの設定画面を開いて確かめました。いずれも無料の個人アカウントで、2026年10月6日時点の画面です。

ChatGPT:「モデル改善に協力する」がオンだった

設定 →「データコントロール」の一番上に「モデル改善に協力する」があり、オンになっていました。このアカウントでは一度も触っていない設定です。つまり、何もしなければ学習に使われる状態です。

ChatGPTアプリのデータコントロール画面。モデル改善に協力するがオンになっている
ChatGPTアプリの「データコントロール」。出典:ChatGPT(OpenAI)アプリ画面。2026年10月6日、当社の情報発信用アカウントで撮影

Claude:「AIモデルの改善にご協力ください」はオフだった

設定 →「プライバシー」に「AIモデルの改善にご協力ください」のスイッチがあり、こちらはオフでした。Claudeは2025年に規約を改め、個人向けプランでもこの設定がオンなら学習に使うようになっています。アカウント作成時の選択で状態が決まった可能性があり、当社が確認した公式ヘルプと規約改定のお知らせには、初期値がどちらかの記載はありませんでした。自分のアカウントがどちらになっているか、一度開いて確かめるのが確実です。

Claudeアプリのプライバシー画面。AIモデルの改善にご協力くださいのスイッチがオフ
Claudeアプリの「プライバシー」。出典:Claude(Anthropic)アプリ画面。2026年10月6日、当社の情報発信用アカウントで撮影

Instagramの中のMeta AIにも同じ注意

InstagramやFacebookに入っている「Meta AI」も生成AIです。MetaのAI利用規約には、「情報がAIと共有される場合、その情報はときにAIによって保持され、使用されます」と書かれています。SNSの中にあるからと気軽に使わず、ほかの生成AIと同じルールを当てはめてください。Meta AIの使い方はこちらの記事で、実機の画面とあわせて紹介しています。

学習への利用を止める設定(サービス別)

スマートフォンの設定画面でスイッチをオフにするイラスト

ChatGPT

設定 →「データコントロール」→「すべての人のためにモデルを改善する」(アプリによっては「モデル改善に協力する」)をオフにします。オフにした後の新しい会話は、学習に使われません。

Claude

設定 →「プライバシー」→「AIモデルの改善にご協力ください」をオフにします。公式の説明では、オンにした後の新しい会話(再開した会話を含む)は、匿名化したうえで最長5年保存されます。オフの場合でも、会話を削除すれば30日以内にサーバーからも消える、という扱いです。なお、回答に付ける評価(高評価・低評価)を送ると、その会話は学習に使われうるので注意が必要です。

Gemini

「アクティビティの保存(Gemini アプリ アクティビティ)」をオフにします。ただし公式の説明では、オフにしても、回答やサービスの保護のために会話が処理され、人がレビューする場合があるとされています。社外秘を入れないことが前提です。

Microsoft Copilot

個人向けのCopilotは、アプリのメニュー → プロフィール →「アカウント」→「プライバシー」にある「Training on conversation activity」(会話でのトレーニング)をオフにします(公式FAQの記載。日本語の表示名は端末によって異なる場合があります)。組織のアカウント(Microsoft 365 Copilot)で使えば、基盤モデルの学習には使われません。

小さな会社の線引きの決め方

チェックリストを確認しながらAIの利用ルールを決めるイラスト

入力してよい情報と、いけない情報を分ける

まずは、どのプランを使うかより先に「何を入れてよいか」を決めます。たとえば、社外に公開する予定のブログ記事の下書きや、一般的な言い回しの相談は個人向けプランでもよい。顧客名・金額・契約書の草案・社員の個人情報など社外秘にあたるものは、法人向けプランか、学習への利用をオフにした環境でしか扱わない、という線引きです。

社員の「個人アカウント」をどう扱うか

社員がそれぞれ個人のアカウントで生成AIを使っていると、設定がオンかオフかを会社が把握できません。全員に設定画面を開いてもらい、学習への利用がオフになっているかを確認するだけでも、リスクはかなり下がります。3人以上で日常的に業務に使うなら、管理者が設定を一括で決められる法人向けプランへの移行を検討する価値があります。

法人向けプランへ移るときの見積もり方

判断に迷うときは、「プランの料金×人数」「設定とルール作りにかかる担当者の時間」「社員への説明にかかる時間」の3つを月あたりで書き出してみてください。顧客情報を扱う業務が多いほど、法人向けプランの費用は「保険料」として説明しやすくなります。

確認したことを記録に残す

AIの利用ルールを社内で共有する様子のイラスト

記録する項目

「いつ・誰が・どのサービスの・どの設定を確認し・どうしたか」を表にして残します。今回のChatGPTのように、設定の名前はアプリと説明ページで表記が違うこともあるので、画面のスクリーンショットを一緒に保存しておくと、次に見直すときに迷いません。

見直しは半年に一度

各社の規約や設定画面は、数か月単位で変わります。Claudeも2025年に個人向けの扱いを変えました。半年に一度、記録表を見ながら設定画面を開き直すことを、社内の予定に入れておくと安心です。変更があったら、社内の連絡手段(LINE WORKSなど)で全員に知らせます。

まとめ

  • 学習に使われるかの分かれ目は「無料か有料か」ではなく「個人向けか法人向けか」
  • 個人向けプランは、有料でも設定をオフにしない限り学習に使われる場合がある
  • 当社の無料アカウントでは、ChatGPTの「モデル改善に協力する」は初めからオンだった
  • 社外秘は、法人向けプランか、学習への利用をオフにした環境でだけ扱う
  • 確認した日付と画面を記録し、半年に一度見直す

よくある質問

Q1. 無料版は使わない方がよいですか?

A. 使ってかまいません。社外に出してもよい情報だけを入れる、学習への利用をオフにする、の2つを守れば、無料版でも十分に役立ちます。

Q2. 有料の個人向けプランなら学習に使われませんか?

A. いいえ。ChatGPT Plus・Claude Pro などの個人向けプランは、設定によっては学習に使われます。必ず設定画面を確認してください。

Q3. 設定をオフにすれば、何を入れても大丈夫ですか?

A. いいえ。学習には使われなくても、サービス側で一定期間保存されたり、安全確認のために処理されたりします。顧客の個人情報などは、法人向けプランでも社内ルールに沿って扱ってください。

Q4. 社員が個人のアカウントで使っている場合はどうすればいいですか?

A. まず、誰がどのサービスを使っているかを把握し、全員に設定を確認してもらいます。業務での利用が増えてきたら、法人向けプランにまとめると管理が楽になります。

参考資料(2026年10月6日確認)

AI伴走モニター募集

自分でAIを触っているのに、仕事がまだ変わっていない経営者の方へ

複数の事業をAIで回している非エンジニアの経営者が、月2回の面談とチャットで、業務に組み込むところまで伴走します。対象は ①経営者ご本人が手を動かす方 ②生成AIを有料プランで契約済み(または契約予定)の方 ③週1回の作業時間の記録にご協力いただける方。受入は同時に5社までです。

モニターの詳細を見る→


AI導入の進め方、無料でご相談ください

非エンジニアのまま複数の事業をAIで回している経営者が、御社の業務に合うAI導入の進め方を直接お聞きします。「どこから手をつけるべきか」「自社に合うツールは何か」という段階のご相談で構いません。費用はかかりません。

無料で相談する→

毎朝届く日次レポートの実物(数値はぼかし)


→ 経営者が自分で日報システムを作り替えた記録(実物の話)

この記事の作り方 本文はAIが下書きを作り、当社代表が内容を確認・修正したうえで公開しています。図版の一部もAIで生成しています。当社はAIを業務に組み込んで経営している会社で、記事もその実践の一部です。